チームで作る、アジアン・クィアカルチャーの本棚
ソファに腰をかけ、本をじっくり物色する。〈プラットフォームスリー〉は家のような設(しつら)えの書店だ。「本棚や家具の多くはみんなで持ち寄ったものなので、家のような雰囲気があるのかもしれません」と、スタッフの潟見陽(かたみよう)さん。潟見さんは大久保にあった予約制本屋〈ロンリネスブックス〉の店主。
移転・合流する形で、出版レーベル〈(TT)press〉のともまつりかさんと丹澤弘行さんとともにこの新店をオープンした。「私たちが2023年に制作したZINE『Sleepless in Tokyo』で潟見さんを取材した頃から交流が続いて、この物件を見つけたのを機に一緒に本屋を始めることになりました」と丹澤さん。
壁にはS字フックを使って吊したZINEの数々が、大抵の大判本なら収まる大きなサイズの本棚には潟見さんが取り扱ってきたクィアにまつわる文芸書にアートブックも。出版国は日韓、台湾などの東アジアにとどまらない。写真家ティム・ウォーカーがセクシュアルマイノリティたちを撮り下ろしたインドの雑誌『DIRTY: ISSUE 04』など、より広いアジア圏のクィアカルチャーが棚を賑わせている。