若い造り手の哲学を感じる
自由で洗練されたエチケット。
以前、ほぼ毎日フランス料理を食べていた数年があって、その時にエチケットをもらってワイン日記をつけていたんです。でも、一つの醸造所でも年や輸送方法、ショップの保存によっても違う。手に負えないと勉強を諦めて、それからは肩の力を抜いて選んでます。
ナチュラルワインは若い造り手が多いので、エチケットが洗練されていますよね。25年前にブルゴーニュやシャンパーニュに行っていた頃には、こんなに自由に可愛くなるとは思っていませんでした。中でもお気に入りは、マルク・テンペの一本。
以前地方の酒屋さんに置いてあるのを見て「これ、好きなんです」と言ったらなんと、そこの女将さんは「(マルクに)会いに行っちゃった」なんて言うんです。そこまで人を惹きつける醸造所なのだなと印象に残っています。味わいも、いい意味でナチュラルっぽくないところが気に入っていますね。