誰かが使っていたものを自分で育て上げる楽しさ
フランスには“ヴィド・グルニエ(Vide-greniers)”という、家にある不用品を売るための催し物があるんです。フリーマーケットのようなもので、基本的に1〜5ユーロほどで買える日用品ばかり。気候が暖かくなってくるとほぼ毎週末、パリの至るところで開かれています。
私はいつも気になったお皿やパンプス、古着なんかを買っていますね。ある時出会ったこのお皿は、グレーと緑と青が混ざったような珍しい色味と絵柄に一目惚れして買ったもの。
「これいくら?」とお店の人に聞いてみたら話が弾んで「ほかの人には7ユーロで売ってるけど、特別に5ユーロでいいよ」と言ってくれたんです。「じゃあ買う!」って即決でした(笑)。
誰かが使っていた年季の入ったものを、きれいにして自分のものに育て上げる過程も好きなんです。この町で買ったお気に入りの器を日本に持って帰ってどう使おうか、想像が膨らんでいます。