活版印刷の魅力を再発見する
市谷の杜 本と活字館(東京/市ケ谷)
活字好きにはたまらない、活版印刷と本作りにまつわる施設。1926(大正15)年竣工、「時計台」の愛称で親しまれた建物の、床のモザイクタイルの一部を残し、天井や柱のレリーフを再現した。そんなレトロな館内では、文字のデザインから母型の彫刻、活字の鋳造、印刷、製本までの工程を紹介し、貴重な活版印刷機や、活版印刷職人が実際に作業する姿も見られる。オリジナルのTシャツやポチ袋を作れる参加型ワークショップも見逃せない。
2024年世界で最も美しい美術館
下瀬美術館(広島/大竹市)
ヴィラとレストランが一体となったアート複合施設〈SIMOSE〉に2023年開館。水盤に並ぶ10×10mのカラフルなキューブは、水の浮力で配置が変わる可動式展示室。建築家・坂茂が眼前に広がる瀬戸内海の多島美に着想を得たものだ。8つのキューブでは京人形・雛人形を中心とする日本の工芸、ガレをはじめとする西洋工芸、東山魁夷らの日本近代美術、マティスやピサロを中心とする西洋美術を展示。約500点の所蔵品をテーマごとに楽しめる。
任天堂の歴史を体験できる
ニンテンドーミュージアム(京都/宇治市)
ゲートの先にマリオの土管が見えた瞬間から、たちまち世界観に引き込まれる。ゲーム機の起動音が鳴り響くエスカレーターに乗り、まず到着するのは花札から始まった任天堂のもの作りの展示フロア。見る人ごとの思い出が蘇るような歴代の製品が並ぶ様子は圧巻。1階には「ビッグコントローラー」など製品と現代の技術を組み合わせた遊びを体験できる展示も。館内ところどころの、過去の製品を想起させるさりげない意匠も見逃さないで。