全国で最も小さな蘇民将来の護符
日本各地で親しまれている厄除けの護符「蘇民将来」。その土地土地で、個性的な特徴があり、この連載でも様々な蘇民将来をご紹介してきました。
今回は、長さ2.5cm、径が1cmしかない変わり種。宮城県仙台市にある陸奥国分寺薬師堂で授与されているもので、おそらく日本で一番小さな蘇民将来だと思われます。通常、軒先に吊されることが多いのですが、こちらのものは身に着けておくことができるように小さくなっているそう。
赤い紐には、疱瘡(ほうそう)除けの願いが込められており、子供の帯に結びつけたのだとか。また、護符には「蘇民将来子孫也」や「蘇民将来子孫家門」の文字が書かれることが多いのですが、陸奥国分寺薬師堂のものは八面に一文字ずつ、カタカナで「ソミンソーウライ」、そして、本尊である薬師如来の梵字「ベイ」の一文字が入るのが特徴的です。