神様に願いを届ける神の使いの亀
東大阪にある石切劔箭（いしきりつるぎや）神社。本殿前でお参りし、また入口に戻り、また本殿まで歩きお参りをすることを100回繰り返す、「お百度参り」で有名な神社で、境内はその周回をする多くの参拝者でいつも賑わっています。そんな境内には、水を司（つかさど）る神様をお祀りしている〈水神社（すいじんじゃ）〉があります。雨乞いの神様として知られ、かつては生きた亀の背中に願い事を書いて水神社の池に放つと、その願いが叶うといわれていました。
それが時代を経て、陶器製の亀の授与品を納めるようになったのが、こちらの祈亀と御礼亀（おれいがめ）です。願い事をする際は、灰色の小さな祈亀をいただき、空洞になっているお腹に、願い事を書いた紙を入れて御本殿の東側にある小さな池に放ちます。願いが叶ったら、今度は一回り大きな桃色の御礼亀を、生駒山の中腹に鎮座する石切劔箭神社上之社（かみのしゃ）の池に放ちます。
