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「愛って、ただ好きであり続けること」。男性ブランコ・平井まさあきが選ぶ、愛の映画『ピンポン』

愛の映画を語る時、その人が理想とする愛の形が見えてくる。男性ブランコ・平井まさあきさんに聞いた、愛と映画の話。

text: Asahi Hoshi

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愛って、ただ好きであり続けること

『ピンポン』は漫画もアニメも映画もどれも大好きな作品。映画版は高校生で初めて観て以来、何回観たかわかりません。好きすぎてシナリオブックを買って脚本を全部書き写したこともあるぐらい!

卓球がとにかく好きな主人公ペコを、幼馴染みのスマイルが天性の能力で追い抜いていくのですが、最終的には卓球で羽ばたくのはやっぱりペコなんですよね。才能じゃなくて、誰にでもある“好き”という気持ちさえあれば、強くなれるし、夢は叶うんだと思わせてくれるんです。

特にアクマというキャラクターには、すごく感情移入してしまいます。彼は卓球の腕前は凡人だけど、努力を惜しまない。途中で卓球を諦めてしまうのですが、その葛藤を経て、スランプに陥ったペコに投げかける「血ヘド吐くまで走り込め。血便出すまで素振りしろ。今よりちっとは楽になんだろ」というセリフ。これが最高にかっこいい。とにかく何も考えず、ひたむきにやろうという気持ちになります。

自分にとっての愛は、見返りを求めないことかもしれません。映画で描かれる卓球への愛も、打算的でないところが熱いし、自分のお笑いへの思いにも通じるところがあります。賞レースで全然結果が残せなかった時に『ピンポン』を観ると、お笑いが好きな気持ちだけは誰にも負けたくないと思う。勇気をもらえる映画ですね。

卓球に青春を懸ける高校生たちが、友情とライバル心で織り成す熱い青春ドラマを展開。松本大洋の同名コミックを、当時の若手俳優陣の競演で映画化した人気スポーツ群像劇。第26回日本アカデミー賞5部門を受賞。監督:曽利文彦/出演:窪塚洋介、ARATA、中村獅童ほか。

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