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学生時代

レコード屋巡りしている時の休憩場所。|坂本慎太郎

 学生時代からレコードや楽器、本など、欲しいものがすべて揃う街といえば新宿でした。今は減ってしまいましたが、1980年代にはたくさんレコード屋が集まっていたので、よく一日がかりで回っていたんです。当時から、買い物の途中に〈らんぶる〉
に寄り、コーヒーを飲んでいました。地下1階へ下りるとすごく広くて天井も高い。とにかく居心地がいいからくつろげる。最近は暑い夏の時期、サクッと1杯だけビールを飲みに入り

喫茶室ルノアール 渋谷東急ハンズ前店|野村訓市

 ノーパン喫茶に限らずとも、喫茶店通いは、大人になるための通過儀礼だ。カフェのように作り物の世界観を押し付けてくることもない。まるで社会の暗部を引き受けているような、どこか湿り気を帯びた空間。隣の席で訳ありの中年カップルがひそひそと話をしている。カフェで不倫の別れ話ができるか? それから、打ち合わせだ。打ち合わせって一体なんなんだと思っていた学生時代。〈ルノアール〉のおしぼりで顔を拭いてこそ、社会

ISOO|磯尾直寿

 さながら、さすらいの菓子職人⁉ 東京・篠崎にある和菓子店でどら焼きを焼いていたこともあれば、仏・アルザス地方のタルトフランベ専門店で、アラミニット=出来たてのデザートを作っていたこともある。かと思えば練馬のイタリアンレストランでイタリア郷土菓子カンノーリを仕込む。何者かといえば六本木でイタリア菓子店〈パスティッチェリア イソオ〉を営んでいた磯尾直寿さんである。
 ケーキはいつも売り切れだったのに

ジャンルの垣根を越え、常に挑戦し続ける作家・筒井康隆。

 現代文学の最高峰・筒井康隆の世界を紹介する初めての大規模展覧会が世田谷文学館で開催されている。1934年に大阪で生まれた筒井康隆は、60年に江戸川乱歩が編集する雑誌『宝石』に掲載された、「お助け」でデビューした。同年、SF同人誌『NULL』を発行。デビュー後は星新一、小松左京とともに「SF御三家」と呼ばれ人気を博した。彼ら3人は日本にSFを根づかせた、SF界の草分け的存在といえるだろう。その後、

コーヒーブレイクにはヤマダのラスク、という日常。|鞍田 崇

 喫茶店やパン屋さんが点在する京都。そんな町で学生時代に出会ったのが、京大近くの〈ヤマダベーカリー〉です。朝はパン派ということもあって、いつも決まって買うのが食パン。でもある時、棚にコロッとしたラスクが鎮座しているのに気がついて。いざ買って食べてみれば、しっかり甘くて、厚みがあって食べ応えも十分。それ以降、論文のネタが出てこない時の気分転換にしたり、友人が家に遊びに来た時のおもてなしにしたりと、こ

やっぱりモンブランのクリームは黄色じゃなきゃ。|北原雅彦

 甘いものが大好きな僕と〈アーモンド洋菓子店〉の間には、別れと再会のドラマがあるんです。学生時代、バンド仲間が三軒茶屋のアパートに住んでいて、よく遊びに行っていました。近所に〈アーモンド洋菓子店〉があったので、よくソフトクリームやもともと大好きだったモンブランを買っていて。ところが、1991年のフランス公演でパリへ行った時のこと。せっかくパリに来たからと、スイーツの名店を巡り、有名な〈アンジェリー

華やかさと日常を結ぶ「おやつの味」がするケーキ。|平松洋子

 学生時代に初めて訪れてから40年近く。サヴァランというお菓子を初めて食べたのも〈こけし屋〉さんでした。サヴァラン専用の、ラム酒とシロップを染み込ませるための粗い生地を使って、トップに生クリームとカスタードクリーム。ほんわり軟らかいのに、ぴちっと決まっているこの味がすごくいいんです。洋酒を使った洋菓子って、お酒が非日常的で華やかな存在だった時代の、新しいものを取り入れるエネルギーや夢を感じさせてく

現実から逃避するために、真正面から音楽と向き合う。|Oneohtrix Point Never

 普段はNYに住んで活動しているんだけど、やっぱりクレイジーな街だと思う。昔から変わらないと思うけど、新しい音楽が次々と生まれてくるし、情報が氾濫していて。少し生活環境を変えようと思って、新しいアルバム制作のために、西マサチューセッツに1ヵ月間家を借りることにしたんだ。もともと僕の生まれた場所で、自然が多く、本当に落ち着く環境だった。でも、本当に田舎で、よそから引っ越してきた人が珍しいみたいでさ。

居場所を変えることがリフレッシュにつながる。|真鍋大度

 インプットもアウトプットもしないフラットな状態でいるのがオープンマインドに近いとは思うけど、現状ではそういった時間を作るのが困難なため、代わりの行為として意識的に場所を変えるようにしています。幸いにも今は仕事の7割が海外なので、比較的いつも新鮮な気持ちでいられる。とはいえ、仕事は仕事。特に目的地も決めず男3人でスペイン南部をドライブした9年前が懐かしい。当分プライベートな旅行は無理かな。