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untitled(2006)|ガブリエル・シエラ

 水平に切られたリンゴの間に、1ドル札。現代アートってさっぱりわからんという人にとっても、コンセプチュアルながら、わかりやすい作品ではないでしょうか。さて、「ビッグ・アップル」といえばニューヨークの愛称です。この言葉が使われ始めたのは1920年代なんだとか。当時の人々が夢見た、これから来る“ビッグ”な時代に込められた期待を感じますね。が、しかし。この作品では、どこにでもある普通のリンゴになってしま

占領政策で、昼間からチークダンスなんて可笑しいわ。|湯川れい子

戦死した兄の影響は大きいです。昭和18(1943)年の6月ですが、出征前に3日間泥まみれになって防空壕を掘ってくれて。その間中、口笛を吹いていて、メロディを覚えちゃったんです。父が突然亡くなり、兄も戦死。私と母は米沢に疎開して、終戦後目黒の焼け残った家に帰りました。私は体が弱くてよく熱を出していました。本が好きで熱が下がってくると少女小説とかハイネとかリルケの詩集を読むので、母に「ぶり返すから駄目

エルヴィスの背景が、私にはジャズと重なって見えました。|湯川れい子

コンボという喫茶店では、鼓膜が破れるような音量で音楽がかかっていました。お客さんはほとんど黒人の兵隊さん。「これが今、NYで盛んに台頭してきているジャズなんだ」って。即興演奏で譜面なんかない、黒人が自分のアイデンティティとして自己主張する音楽だと言われて。みんな目をつむりながら会話もなく聴いているんです。衝撃的でした。その中に早稲田の学生だった大橋巨泉さんや、まだ無名の渡辺貞夫さんとかがいらして、

時計とスカーフ|マリオ・ミラベラ

ブルックス ブラザーズの元マスターテーラーを父に持つマリオ・ミラベラさん。1977年から同じブルックス ブラザーズに勤め、現在はマディソン本店に在籍。今年で勤続42年目となる。
「父はもともとイタリアで自身のショップを持ち、テーラーをしていた。50年代にはたくさんの人がスーツを着ていて、アメリカ人はヨーロッパのテーラーに仕立てを頼み、出来上がったものをアメリカに持ち帰っていた文化がある。そんな経緯

古着は世界を駆け巡る!

昨年末に、原宿に出店した古着屋〈西海岸ANCHOR〉は圧倒的な品揃えが評判を呼び絶好調。だが、今回注目するのは、母体となる日本ファイバー(福岡県大川市)という会社だ。年間に200万トンもの衣料が廃棄されるなか、世界を相手に古着事業を多角的に展開している。その内容を知ると、流通の仕組みがいかにサステイナブルで時代に合っているかがわかるはずだ。
 
1950年に廃品回収からスタートした同社は、70年代

世界初の生分解される合成繊維

欧米ではリアルファーと同様に、ダウンを使った製品への風当たりが強くなっている。そんな中で、存在感を高めているのがプリマロフトⓇだ。羽毛のように軽くて暖かい超微細マイクロファイバー素材で、アメリカのALBANY社が1983年に開発。羽毛の弱点である撥水性を克服したことから、多くのアウトドアブランドに採用されてきた。
 
そんなALBANY社から独立したプリマロフト社が、2月にドイツ・ミュンヘンで行わ

繊維の未来は「構造タンパク質」にある!

 世界中で流通する衣服の6〜7割はポリエステルを中心とした合繊衣料といわれている。合繊のほとんどは石油を原料としていて、製造工程で膨大なエネルギーを消費し、温室効果ガスを排出する。左ページのプリマロフトⓇのように技術は日進月歩で進んでいるが、基本的に合繊は天然素材のように生分解されない。また、原料となる石油の枯渇も懸念されている。そんな状況下で、彗星のように現れたのが、地球上に豊富に存在する「タン

伝えたい価値を visvimらしく届ける。

明治43(1910)年から続くという染色工房が東京23区の外れにある。先染め、後染め、藍染め、絞り染めなど、服作りにはよく知られた染めの技法が複数あるけど、ここで継承されているのは「型摺り染め」という珍しい技。昔は着物、浴衣、帯に始まり、この工房では今も風呂敷などを主に作っている。着物の更紗染めと同じような染色法で、例えば、ステンシルを想像してもらうとわかりやすいかもしれない。穴の開いた型に刷毛で

【PR】ブラックニッカ第二回〈バー ベンフィディック〉鹿山博康さん、ブレンデッドウイスキーの美味しい飲み方、教えてください。

東京は西新宿のバー・ベンフィディックと言えば、アブサンの古酒や薬草やハーブを使ったカクテルで世界的に知られる名店。オーナーバーテンダーである鹿山博康さんは、自家農園や山林で収穫したボタニカルを活かしたオリジナルなミクソロジーカクテルの名手、わかりやすく言えば漬け込み酒のオーソリティである。そんな鹿山さんに「ブラックニッカ」3ブランドについて話をうかがった。

スニーカー株式市場の生みの親Josh Luberが語る、“スニーカー投資”の世界。

証券コードのような数字が流れる電光掲示板、そして高値がつくレアなスニーカーたち
  
史上初の「スニーカーの株式市場」といわれる〈ストックX〉の社内スタジオの光景である。この掲示板には「スニーカーヘッズ」と呼ばれるマニアたちが、〈ストックX〉上でスニーカーを売買する価格をもとに算定された今日の「相場」が映し出される。そして今、このプラットフォームでは2万6000足ものスニーカーが売買されている。