キーワード

京都

友人との語らいのお供。青春のロールケーキ。|林 周作

 初めて食べたのは、19歳の頃だったでしょうか。1950年創業の〈六曜社〉は、京都の老舗喫茶店です。そのレトロな雰囲気が大好きで、京都に住んでいた当時はよく通っていました。必ず注文するのはロールケーキ。今は、口当たりがふわっと軽いタイプのものが多いですが、ここのは真逆。生地が締まっていて、小ぶりながら、ずっしりと重たいところが特徴です。包まれているのは、バタークリーム。ジャリジャリとした食感がやみ

これからはテレビの時代、映画はもう終わりなんだ。|里見浩太朗

 魚河岸で働きながらコロムビアレコードの先生の家に週1回通うことになりました。先生を紹介してくれたお嬢さんに「うちにも寄りなさいよ」と言われてね。その家は3姉妹で、男の僕を家族みたいに可愛がってくれました。ある日、東映から「試験があります」と手紙が届いて。「何これ⁉」と調べたら妹さんが応募していて、「へへっ、洒落 社会勉強 歌も好きだろうけど、顔も悪くないからさ」。それで東映ニューフェイスに

『のど自慢』に出たら、鐘三つが鳴ったんですよ。|里見浩太朗

中学・高校時代も富士宮に住んでいて、中学からはテニスを、高校2年から音楽を始めました。西部劇洋画が入ってきた頃で、日本映画はというと時代劇です。チャンバラには興味がありました。小学校4年生の頃に、疎開先の村の小さな神社でお祭りがあって、お芝居をやっていたんです。森の石松の立ち回りを見て、「チャンバラってかっこいいな〜」って。家に帰ったら寝間着の着物の裾をキュッと固めて、腰に物差しを差して、刀を振

亡き後も新刊、続々。安西水丸の色褪せぬ魅力盟友・南伸坊

『鳥取が好きだ。水丸の鳥取民芸案内』

民芸好きで知られた安西が特に愛した鳥取の手仕事。銀座の民藝店〈たくみ〉で若い頃から民芸に触れ、たびたび鳥取を訪れていたという。生前に遺した未発表のエッセイと、本人がコレクションした民芸品の写真などで綴る鳥取民芸案内。河出書房新社/1,600円。

ル・プチメック 日比谷

京都に4店舗構え、昨年惜しまれながら新宿店が閉店したベーカリーが、今年3月、場所を移して復活。ハード系のパンが得意で、48時間発酵のバゲットや、もっちりとした食感が特徴のチャバタを使ったサンドイッチが充実。肉系の具材を挟んだものが多く、どれもパンからはみ出るほどボリューム満点。パンの味を邪魔しない京都〈Unir〉のオリジナルブレンドのコーヒーと好相性。

SIDEWALK STAND inokashira

中目黒の人気コーヒーショップが昨年6月、井の頭公園駅前に進出。井の頭の環境に合わせて考えたというメニューは、自家焙煎コーヒーと北海道産小麦で作るパン、クラフトビールの三本柱。パンは27歳の若きパン職人が2階の厨房で毎朝焼き上げ、ビールは京都、滋賀、神奈川の3つの蔵元の銘柄を揃える。アメリカーノに自家製オレンジシロップを合わせたアレンジコーヒーは異色のおいしさだ。公園まで数歩の距離で充実のTO GO

公園遊具記録

 パンダ、赤鬼、ロボット形の滑り台など、「こんなのあるんだ!」と思わず二度見するような、奇抜で力の抜けた昭和の遊具たち。これらをカッコよくライトアップして撮ることをライフワークとしているのは、写真家の木藤富士夫さん。ネットやアプリ、Googleのストリートビューなどを駆使して面白そうな遊具を探しては、全国各地をはるばる訪ね、今までに撮ったその数はおよそ100点余り。木藤さんの手にかかると、レトロな

京都御苑|坂本美雨

 自身のSNSでは愛娘との日々を綴り、公園を訪れる様子もよく見られる。「独身時代の公園は、心ゆくまで友人と語れる場所。でも娘が生まれてからは、子供を解き放って安心してお茶ができる場所になりました」。普段から訪れるのは〈二子玉川公園〉だが、旅先で惹かれるのが〈京都御苑〉だ。「気の流れがとても良くて清々しいんです。京都に遊びに行くと、友人がお弁当を作ってくれるので一緒にピクニックへ。娘は大きな切り株の