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井口可奈のお笑いライブ偏愛日記:第19回『無限オープニング~MCがいないので飽きるまでオープニングをやって、余った時間でネタライブ~』

小説、俳句、短歌などを書く井口可奈が、訪れたお笑いライブを熱く語る連載、第19回。前回の「ユビッジャ・ポポポー『ZYA MANZAI −じゃまんざい−』」も読む。

text: Kana Iguchi

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公演日:11月19日
公演名:無限オープニング~MCがいないので飽きるまでオープニングをやって、余った時間でネタライブ~

『無限オープニング~MCがいないので飽きるまでオープニングをやって、余った時間でネタライブ~』のフライヤー

お笑いライブのオープニングというのはライブの内容の説明に加え、10分ほどのトークをしてからライブ本編がスタートするというのが定番です。そのようなオープニングをできる限り長くやろうというのがこのライブです。

出演者全員が登場してライブはスタート。序盤から活躍が目立つのは村田大樹です。事前に決めてきたのであろうボケを行って、それがウケないとすぐにほかの手段を試していこうとする積極性と即興の力が素晴らしいと思います。村田は大きい声でヤジを飛ばし、出演者全員を横一列に並べてウソ番号(存在しない言葉を番号の代わりに言っていく)を始めてみんなを引っ張っていきます。

ライブの中盤過ぎで村田は退場になり、舞台袖へ消えていきました。場が静かになることを恐れた芸人たちは、遊戯王の死者蘇生カードを使って村田を復活させようと試みます。すると蘇生されたのは本多スイミングスクール。お前じゃない、とみんなに言われる本多がかわいそうでした。

場がどうしようもなくなったときに仕切りをするのはサノライブと徳原旅行。背の高い2人がこのままだとオープニングだけでライブが終わってしまうと警告に来ます。

終盤ではぞうとしか呼べない何かが現れて、豆鉄砲佐藤と大喜利対決をします。まったく何もしなかった牛女佐野が舞台からいなくなり、最後に舞台に残されたのは本多スイミングスクール。

本多は混乱の末村田を呼んで、ネタが始まることがなくライブは終了。ぞうって何だったのだろうと思いながら家に帰りました。

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