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食べる

全国の人気ドーナツショップ 北海道・宮城編。〈カントス〉〈HEY〉etc.

全国津々浦々にドーナツの熱い波が拡大中。その土地のカルチャーを感じられる人気店が勢揃い。

photo: Ryoichi Kawajiri, Hiroshi Kawashima / text: Hitomi Seki, Machiko Hoshi / edit: Rie Nishikawa

mottake? × CAFE DOKODA(北海道/札幌)

常時15種類以上の、
オーガニックドーナツ店

オーガニック食材店の店長をしていた渡辺匠さんが、有機食材のおいしさを身近に感じてもらいたいとの思いから、2019年に開業。小麦粉から砂糖、油、チョコレートまで、全商品をオーガニック素材で作る。

一番人気のドコダ160円や、動物性食品不使用のココダ180円など、価格も良心的。小ぶりに見えるが、生地の密度が高く、ずっしりと硬め。このほか、ふわふわ食感が特徴の、天然酵母で作るオーガニックシュガー220円も。昔懐かしい素朴な味わいで、幼児でも安心して食べられると、子連れにも評判だ。

北海道〈mottake? × CAFE DOKODA〉ドーナツとオーガニック紅茶
オーガニック紅茶390円。ドリンクセット(ドーナツ2個+ドリンクで合計金額から100円引き)もある。
北海道〈mottake? × CAFE DOKODA〉店内

CANTUS(北海道/札幌)

“ねじり”好きには
たまらないショップ

看板商品のねじりドーナツ200円〜は、フードスタイリストでパン講師の白戸博子さんが、娘のために手作りした味が原点。2日間かけて冷蔵発酵させる生地は、驚くほど軟らか。油で揚げていないのではと錯覚するほど後味は軽く、飲むように食べられる。店頭には10種類以上のドーナツのほか、カヌレなどの焼き菓子も並ぶ。

さらに目を見張るのは、おいしさを格上げさせる店内の世界観。写真家の辻佐織さんがディレクターを務め、アートディレクションを、〈KIGI〉が担当。インテリアスタイリスト、神林千夏さんが空間を手がける。

北海道〈カントス〉ねじりドーナツ2
コーヒー440円は、ドーナツに合う味を求めて、菊地珈琲に依頼したオリジナル。深煎りで冷めても美味。

HEY(宮城/仙台)

朝カフェを日常に。
行列ができる仙台のおしゃれカフェ

料理人としてスペインでの修業経験がある店主の福地真哉さんは、ドーナツの魅力を「食べる人も作る人も楽しいこと」と言う。

HEY〉は、仙台の人気カフェ〈Welcome〉と〈OVAL COFFEE STAND〉がタッグを組み2020年に開業。店内に入るとまず、11種のドーナツが並ぶショーケースが目に入る。「カフェの朝食文化を広めたい」と用意したのは、シュー生地タイプとパン生地タイプのドーナツ。どれも国産の小麦粉を使い、無添加。シックなクルーラーからポップなキャラクターものまで老若男女に愛されるラインナップだ。

宮城〈HEY〉クルーラー
クルーラー240円はシュー生地でふんわり。手前のバタースコッチ290円は濃厚でほろ苦く大人な味わい。
宮城〈HEY〉外観

BUZZ COFFEE&DONUT(宮城/仙台)

アメリカンカルチャー薫る
四角い型抜きドーナツ

店主の中村悟さんは、元靴職人。雑誌『POPEYE』のポートランド特集で紹介されたドーナツに引き込まれ、もの作り好きが高じて独自のレシピを探求し始めた。ポップアップショップを経て2018年に実店舗を開店。

ショーケースには、毎日5~6種類が並ぶ。どれも国産強力粉を使いイースト発酵させたパン生地タイプで、ふんわりかつもっちりとした食感だ。店を代表する「MAPLE PIG」430円は、カリカリベーコンにダークメープルシロップのグレーズを合わせ、粗挽きコショウの香りとバルサミコソースの酸味を効かせた一品。

宮城〈BUZZ COFFEE & DONUT〉ドーナツ
手前にあるPEACH CUSTARD 580円は、福島県産の桃の白ワインコンポートとカスタードを合わせた。
宮城〈BUZZ COFFEE & DONUT〉店内