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グルマン温故知新:浅草橋〈焼鳥 うにか〉鶏と野菜を、串焼き中心のコースで自由に

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「串のNEW WAVE」。世界各都市での食体験をヒントに、ワールドスタンダードを目指す焼き鳥店がお目見え。グローバルな可能性を秘めた串料理の今を味わおう。

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

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焼鳥 うにか(浅草橋)

鶏と野菜を、串焼き中心のコースで自由に。

¥6,500のコースは、フィンガーフードを盛り込んだ先付に始まり、前菜、野菜料理が2皿。続く串焼きは、レバーに添える辛子に南米産のチリを忍ばせたり、丸ごと火を通したニンジンにスパイスを効かせたり。あの手この手が心憎い。

18歳から4年間、焼き鳥店で修業をし、20代、30代のほとんどを海外での仕事に費やした小林大輔さん。あらゆる飲食店で働きながらニューヨークに6年。帰国後は外食チェーンの商品開発担当としてアジア、オセアニア諸国を巡り、シドニーには2年暮らした。

世界の都市の食文化に触れて確信したのは、人種や宗教を超えて愛される鶏料理のポテンシャル。原点回帰の焼き鳥で、その可能性に挑む、というわけ。

「焼き鳥は季節感を表現しにくい」と、東京都青梅市〈Ome Farm〉の野菜をもう一つの軸に。塩味のミネラル感や柑橘ピールの爽やかな苦味に合うナチュラルワインを筆頭に、酒選びもぬかりなしだ。

浅草橋〈焼鳥 うにか〉の小林大輔さん。
調理から接客まで1人でこなす小林さん。
浅草橋〈焼鳥 うにか〉店内
天井高が4m近くあり、開放的。内装デザインは〈スタジオドーナツ〉。

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