WINEMAN STORE（田町）
レストラン、ショップ、アーバンワイナリー複合型。
目黒〈アンティカ・ブラチェリア・ベッリターリア〉が、系列のワインショップ、不動前〈ワインマン〉ともども三田に移転し、2軒を一軒家に集結させた。〈ワインマンストア〉としてリニューアルしたショップは、小皿つまみ大充実の角打ちあり。150銘柄のワインに加え、クラフトビールやテイクアウト用の惣菜も買えて、その場でも楽しめるという全方位型だ。
「店が一つなら、できることは何倍にもなる」と、オーナーシェフの井上裕一さん。言葉の通り、小皿つまみは、レストランのアラカルトメニューを少量で提供。旬野菜は素揚げやフリットでシンプルに、看板の炭火焼きも気軽につまめ、前菜は¥900均一が基本と気風がいい。
「サルシッチャのトマトソースのヴィチドーミニのオレキエッテ」トマトソースは、ほんのり効かせたサフランが上品な隠し味。仕上げにペコリーノチーズをたっぷりかけた、つまみになるパスタだ。耳たぶ形のショートパスタ・オレキエッテは、カンパーニャ州の老舗パスタメーカー〈ヴィチドーミニ〉社のもので、噛み応えも粉の風味もしっかり。店内で販売する。¥1,800。 
「スペインししとう素揚げ カラスミがけ」一口サイズのスペイン種のシシトウをさっと素揚げにし、サルデーニャ産のからすみを豪快にかけたシンプルな一皿。ドライなスパークリングから飲み応えのあるオレンジまで、あらゆる白ワインと抜群の相性。¥900。 
「地鶏レバーのウンブリア焼き」ウンブリア州に住む友人に習ったから“ウンブリア焼き”。豚レバーの代わりに地鶏のレバーを使い、ラルドでマリネし、オレンジオイルとハーブを効かせた。炭火焼きならではの“焼き”の香りもアクセント。¥900。
1階にはワイン醸造所も併設。以前から山形の醸造所に委託しオリジナルワインを造っていたが、今秋ここで醸造が始まれば、ブドウの搾りかすを生かし、料理やパンも進化すること必至。おいしさの倍々ゲームが加速する。
