Wine & Cucina SIORI(清澄白河)
ひねりのある味にワインが進むイタリア酒場。
店主の達城宗和さんは、江東区育ち。地元に老若男女が集える場所を、と開いた店は、オープンからわずか2ヵ月で、ご近所さんが営業時間前にふらり立ち話に寄るほど。名の通り、すでに「町のブックマーク(栞)」的存在になっている。
キャリアはイタリアン一筋。トラットリアからリストランテ、ワイン酒場と幅広い店で、調理もサービスも経験したが、店は「居酒屋にしたい」と達城さん。素材と調理法で和伊を行き来するつまみで、ワイン飲みのツボを突いてくる。焦がしバターで軽く火を入れたカツオのマリネは、いわく「洋風のタタキ」。
鶏肝の山椒煮は、馴染みの焼き鳥店の一品にヒントを得たというが、低温調理によるねっとりとした火入れはレストランの仕事だ。で、リモンチェッロのソーダ割りを「レモンサワー!」と注文できる気軽さ。カウンター越しのゲストとのやりとりで、グラス売りのワインをバンバン開けていくさまもグルーヴィだ。