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グルマン温故知新:五反田〈とり口〉名店仕込みの焼き鳥をイタリア小つまみと

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「和・ときどきイタリアン」。酒場のメニューに各国の料理がランダムに並ぶのは珍しくないが、「和を軸に、イタリアをプラス」という店が相次いでお目見え。〈とり口〉は焼き鳥と小皿イタリアンつまみで飲める焼き鳥屋。日本酒もワインも進みます。

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

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とり口(五反田)

名店仕込みの焼き鳥をイタリア小つまみと。

折敷の中心に焼き鳥用の角皿をセットし、周りに小皿でつまみを出していくスタイルがユニーク。つまみは、パルミジャーノチーズをかけた白インゲン豆の煮込みにポーチドエッグのからすみがけ、フルーツトマトのカッペリーニと、イタリア色が濃厚なのが新しい。

日本酒酒場〈それがし〉の系列店。焼き手は〈鳥よし〉出身の西口和樹さんだ。¥5,800のコース一本勝負で「店の味を決める」というかしわ、つくねからスタートする焼き鳥は10本。流行りのレア焼きに寄りすぎず、かつ決して焼きすぎず、部位ごとの旨味、食感を引き出す焼きは、経験のなせる業だ。

ワインはソムリエが「白ならオーストリアのグリューナーヴェルトリーナー、赤なら冷やしたピノ・ノワールやシラーが鶏に合いますよ」なんて具合に薦めてくれるし、日本酒は冷やでよし、燗でよしの純米酒を30種ラインナップ。フルオープンの劇場型カウンターで、ライブ感も格別だ。

五反田〈とり口〉の西口和樹さん
西口さん。経験豊かで職人気質。
五反田〈とり口〉店内
フルオープンキッチンを囲むカウンター。卓上の折敷や器はオリジナルで作製したもの。

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