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グルマン温故知新:新橋〈TOKi〉奈良食材で作るモダンスパニッシュを東京から

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「スパニッシュ×ローカル」。県産食材にがっちりフォーカスした奈良の有名店の2号店。きちんと味の軸足はスペイン料理にあり、プレゼンテーションでも楽しませてくれる。モダンスパニッシュシーンは「×ローカル」が新たな風潮に?

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

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TOKi(新橋)

奈良食材で作るモダンスパニッシュを東京から。

奈良を拠点に日本のモダンスパニッシュを牽引してきた〈アコルドゥ〉川島宙シェフが東京に拠点を構えた。これまで培ってきた「奈良×スペイン」の食を「東京」のフィルターを通じ、より広く発信するのが狙いだ。

料理は昼夜ともコースのみ。大和野菜や吉野の山で獲れる鹿など、派手さはないが、土地の雄大さを感じさせる奈良の食材が全皿に。厨房を仕切るのは、フランス・バスク地方で修業時代を過ごし、日本橋〈サン・パウ〉(現在は永田町)でも活躍した長谷川豊シェフ。主たる食材で味の軸を作り、タイムで香りづけした氷を雪に見立てたり、大和茶で作るソースで春の芽吹きを表現したりと、皿の上に四季折々の奈良の情景を描き出す。クラシックもモダンも知る仕事は、説得力抜群だ。

銀座も徒歩圏内、しつらえもゴージャスだが、エントランスにはバルを併設。奈良、東京、スペイン、3つの土地をつなぐ場は、日常にも開かれている。

新橋〈TOKi〉シェフの長谷川豊さん
国内外でクラシックな調理技術とファインダイニングの表現を学んだ長谷川シェフ。
新橋〈TOKi〉店内
エントランスがバル、奥がダイニングに。

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