TexturA(日比谷)
西中のベーシックを織り交ぜた新提案。
分子料理や斬新なプレゼンテーションでモダンスパニッシュの要素を取り入れるのではなく、「中華とスペイン」の二本柱というのが斬新。仕掛け人は四川料理の人気店〈東京チャイニーズ一凛〉〈イチリンハナレ〉の齋藤宏文シェフ。食を自由に楽しむ素地がある東京で「シンプルに旨いものをファッショナブルに」という提案だ。
カジュアルモダンなダイニングでアラカルトを、シックなレストランではコース料理を、とメニュー、空間とも2部構成。チャーシューと羊のソーセージを盛り合わせたアラカルトの一品「チャ~セージ」が示すよう、調理法は混ぜないのが基本。バルセロナでも話題のもちもちパン、パン・デ・クリスタルを使ったパンコントマテやアヒージョと一緒に、よだれ鶏や餃子を味わえる楽しさといったら!アツアツの温度や立ち上る香り。両国の料理に共通する味の核はきちんと守られていて、「一口で二度おいしい」満足感だ。