荒木町 きんつぎ(四谷三丁目)
ご飯で飲ませる、日本酒好きのための和食。
料理担当の北村徳康さん、調理兼サービス担当の佐藤正規さんは共に学芸大学〈件〉の出身。OBも数多く輩出するおでんと日本酒の名店で経験を積み、タッグを組んだ2人が酒場激戦区の四谷で「食べて飲んで1人¥10,000。お釣りが出れば理想的」な和食をオープンした。
おまかせコースの1品目は、修業先や人との繋がり、次の皿に思いを「継ぐ」だし。胃袋を温め、カツオと昆布の旨味で食欲をかき立てた後は、前菜を。飲む酒や食べるペースに合わせ、豆皿の小料理や旬魚の握り、刺し身をちょっとずつ。「寿司屋のスタイルで、つけ皿におつまみをポンポンとテンポよくお出しします」と北村さん。さすが、元寿司職人ならではの発想だ。
締めくくりは「せいろ蒸しごはん」。熱々の湯気と木の香りが立ち上るご飯は酒をそそり、来店した蔵元も絶賛したほど。
「〆まで日本酒をとことん堪能してほしい」という、2人の思惑にはまること請け合いだ。