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グルマン温故知新:広尾〈TEDDY BROWN〉料理から空間まで東京らしさのミクスチャー

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「バーガー×カルチャー」。高級ハンバーガーの世界は、実に奥深い。主要な構成要素であるパティとバンズを探求するのは当然として、合わせる具材やソース、調味料類にまで店ごとのこだわりが詰まっている。さらに、バーガーショップを彩る空間やカルチャーへのこだわりも、お見逃しなく。

photo: Yoichiro Kikuchi / text: Haruka Koishihara

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TEDDY BROWN(広尾)

料理から空間まで東京らしさのミクスチャー

「黒毛和牛で妥協なきハンバーガーを作りたい」。人気焼肉店の創業者だった大矢貴博さんがこれまで支えてくれたスタッフの川西祐貴さん、古田泰智さんの熱意に動かされて始めたバーガーショップだ。

「ハンバーガーは肉料理であり“パン料理”でもある」と悟り、まずバンズの開発に着手した。もっちりとした食感が特徴の国産小麦「ゆめちから」を種子島産キビ砂糖などと合わせることで、風味豊かで口溶けのよいオリジナルバンズが完成した。

元は肉のプロだけに、パティには当然抜かりなく。肉々しさと食感を追究し、前スネとトモズネ、バラ肉の脂をサイコロ状に切って混ぜ、毎朝挽いている。

唯一無二のバーガーの世界観は空間にも表現される。英国のカフェに着想を得た大理石のテーブル、イタリアの照明、アメリカのヴィンテージプレートやカトラリーに「洗い出し」の床が絶妙にマッチ。

桁外れの情熱の結晶を舌で、目で味わって!

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