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グルマン温故知新:千歳船橋〈鮨 一喜〉ちょっとした贅沢気分が味わえる庶民派寿司

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「新しい町寿司」。予約困難に加え高級化の加速が進み、ハードルがぐんと上がった寿司だが、ここに来て新たな潮流が!確かな腕前ながら「気軽に親しんでもらいたい」と、お値打ちなおまかせ握りを楽しませる新店が千歳船橋に登場。末長くご贔屓に!

Photo: Yoichiro Kikuchi / Text: Mamiko Kume

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鮨 一喜(千歳船橋)

ちょっとした贅沢気分が味わえる庶民派寿司

高級店にも引けを取らぬネタに割烹級の料理、居酒屋ばりの日本酒の品揃え。¥10,000でお釣りが来る月2で通いたい新店だ。

店主は〈駒形どぜう〉、銀座の寿司店で腕を磨いた喜代永隆文さん。コースは前菜に始まり、握りの合間に料理を挟む構成だ。米は宮城米東北194号と新潟産みずほの輝きをブレンドし、赤酢のシャリに。「魚と一体になった時のおいしさを実感してほしくて」と、最初に酢飯の握りを食べさせるのも目新しい。

旬の白身魚からスタートし、前半の山場は〈やま幸〉から仕入れる青森・大間の大トロ。酒肴のあんを添えたプレーンな茶碗蒸しは2時間かけただしを飲ませる中椀をイメージしたもの。後半はきりりと締めたコハダ、火入れがいいエビ、濃厚なウニ。しっかり味を入れてタレを控えたアナゴ、甘くて旨いかんぴょう巻き。

目利きよし、仕込みよし。「寿司の魅力を知ってもらうきっかけの店になれたら」と心意気もよしの三拍子が揃う。

千歳船橋〈鮨 一喜〉店主の喜代永隆文さん。
〈駒形どぜう〉和食部門や銀座〈鮨 きよし〉も経験した喜代永隆文さん。
千歳船橋〈鮨 一喜〉店内
改装したばかりの店内。入口付近にテーブル席も。

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