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グルマン温故知新:築地〈立喰い寿司あきら 築地店〉クオリティを追求した本格寿司をもっと気軽に

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「名寿司処の立ち食い」。速い、安い、旨いの三拍子揃った寿司は江戸のファーストフード。原点回帰した町寿司の人気が高まる中、今や立ち食い寿司が新潮流に。名店のセカンドラインとしてクオリティを追求するお店です。寿司新時代の到来!

Photo: Yoichiro Kikuchi / Text: Mamiko kume

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立喰い寿司あきら 築地店(築地)

クオリティを追求した本格寿司をもっと気軽に。

東京・白金高輪〈鮨 龍尚〉の店主・田島尚徳さんは考えた。人気の高級店は予約しても数ヵ月待ち。けれど、立ち食いなら思い立ったその日に食べられる。ならば「本わさびを使って、ネタも引けを取らないクオリティの高い店を」とオープンしたのが、気軽な立ち食い寿司店だ。

ネタは常時20〜25種類を揃え、握り一本で勝負する。豊洲市場に毎日足を運び、仕入れてくるのは最高級の魚介だ。例えば、高くてなかなか手が出せないシマアジは腹側を〈鮨 龍尚〉で、背側を築地店でと使い分ける。若手職人とローテーションでつけ台に立ち、お値打ち価格で提供するのが腕の見せどころ。

ミルキークイーンとコシヒカリをブレンドし、赤酢3種類、白酢1種類を合わせた酢飯で握るのは「酒を飲みながら食べる寿司」。酢締め、昆布締めなど江戸前の仕事もきっちり施しながら、ことさら強調しない姿勢も気安さの所以だ。近所にあっても、なくても通いたくなる店。

築地〈立喰い寿司あきら 築地店〉店主の田島尚徳さん
時短営業で空いた時間を有効活用し、新橋店、築地店をオープンした田島尚徳さん。
築地〈立喰い寿司あきら 築地店〉外観
装飾も控えた小体な造り。昼時は行列も。

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