Eat

Eat

食べる

グルマン温故知新:経堂〈Sri Mangalam〉インド随一の食文化を誇る南部の地方料理を

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回は一つの料理や食材への並々ならぬ愛情で、マニアックな専門店を作り上げてしまったお店。愛の強さ=味わいに比例する!遊び心溢れるメニューを堪能せよ。

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

連載一覧へ

Sri Mangalam(経堂)

インド随一の食文化を誇る南部の地方料理を。

インド料理好きが、夏を待たずに沸いている。清澄白河〈ナンディニ〉、大山〈ヤジニ〉などで腕を振るったテーヴァン・マハリンガムさんが、故郷である南インド・チェティナード地方の料理に特化した店をオープンしたからだ。チェティナード地域は、世界を舞台にした商いで財を成した豪商が活躍した土地。スパイスや食材が世界中から集まり、食文化の豊かさはインド随一といわれている。

前菜からドーサなどの軽食、カレーまで羊肉料理が豊富で、ホール中心のスパイス使いが贅沢。フェンネルやカルパシを多用する点もユニークで、辛さに爽快感と深みのあるコクが加わり、食欲の無限ループを刺激する。

ライスは南インドの米・ポンニライスで、ポロタ(ナン生地のデニッシュ)などのパンも豊富と、脇役もぬかりがない。料理はマニアックだが、飲んでつまんでの酒場使いもオッケーというフランクさで、インド食体験の新しい扉を開いてくれる。

経堂〈Sri Mangalam〉シェフのテーヴァン・マハリンガムさん
「マハさん」の愛称で親しまれるマハリンガムシェフ。料理歴30年のベテラン。
経堂〈Sri Mangalam〉店内
テーブル席の奥にカウンター席もあり。

連載一覧へ