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グルマン温故知新:新井薬師前〈indo & more MAROLOGA Bhavan〉町のコミュニティ空間を目指すインド料理酒場

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「東京・次世代スパイス」インド料理をベースに創作スパイス料理を織り交ぜたつまみで飲ませる酒場。インド料理の楽しみは、より深く、より気軽に。勢いある次世代店のオープンが、2022年の東京スパイスシーンを刺激する。

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

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indo & more MAROLOGA Bhavan(新井薬師前)

町のコミュニティ空間を目指すインド料理酒場。

店構えにインド色はゼロ。店名の真っ赤なネオンサインが入口を飾り、厨房はブルーグリーンのタイルが色鮮やか。でもメニューを見れば、ドーサやコットロティ(スリランカ風パン炒め)などの鉄板料理あり、注文後に焼き始めるタンドリーチキンやタンドール釜で炊くビリヤニありと、ただならぬ料理が。

モダンインド料理店〈エリックサウス マサラダイナー〉などで経験を積んだ礒邊和敬さんと妻でソムリエの麻由さんが開いたスパイス酒場。「作りたいのは町の人が集える場」と、ワンコイン前後の小皿つまみが中心で、中にはワインバーに勤めた経験のある麻由さん考案の一品も。

魚のバナナリーフ包みのような南インドの味から、20種ものスパイスを使った鶏の唐揚げまでを「スパイスの料理」と並べるフラットさがいい。夜はちょいっと立ち飲みもオッケー。新井薬師前交差点の目の前に立つ店から、古き良き商店街に新しい風を吹かせている。

新井薬師前〈indo&more MAROLOGA Bhavan〉礒邊和敬さんとソムリエの麻由さん
和敬さん、麻由さん夫妻。メニュー作りも試作も2人で。
新井薬師前〈indo&more MAROLOGA Bhavan〉店内
30年続いた洋食店だった場所。古い照明などをそのまま使用。

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