Sri Mangalam(経堂)
インド随一の食文化を誇る南部の地方料理を。
インド料理好きが、夏を待たずに沸いている。清澄白河〈ナンディニ〉、大山〈ヤジニ〉などで腕を振るったテーヴァン・マハリンガムさんが、故郷である南インド・チェティナード地方の料理に特化した店をオープンしたからだ。チェティナード地域は、世界を舞台にした商いで財を成した豪商が活躍した土地。スパイスや食材が世界中から集まり、食文化の豊かさはインド随一といわれている。
前菜からドーサなどの軽食、カレーまで羊肉料理が豊富で、ホール中心のスパイス使いが贅沢。フェンネルやカルパシを多用する点もユニークで、辛さに爽快感と深みのあるコクが加わり、食欲の無限ループを刺激する。
ライスは南インドの米・ポンニライスで、ポロタ(ナン生地のデニッシュ)などのパンも豊富と、脇役もぬかりがない。料理はマニアックだが、飲んでつまんでの酒場使いもオッケーというフランクさで、インド食体験の新しい扉を開いてくれる。