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グルマン温故知新:都立大学〈黒豚トンカツ さつまや とんとん〉「六白黒豚」を、インパクト抜群の黒い衣で

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「鹿児島のとんかつ」。住宅街に、新たなとんかつ屋がお目見え。鹿児島県産の黒豚が看板、しかも鹿児島にルーツありと聞けば、チェックしないわけにはいかない。黒豚の中のよりすぐりで勝負。夏本番に向け、気分''アゲアゲ''で行こう。

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

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黒豚トンカツ さつまや とんとん(都立大学)

「六白黒豚」を、インパクト抜群の黒い衣で。

黒豚とは聞いていたけれど、衣まで黒いとは!一瞬「ぎょっ」とするも、食べれば黒いパン粉の衣はクリスピーで、食後感は驚くほど軽い。“色モノ”扱いしてごめんなさい、となる。

原宿の鹿児島郷土料理店〈さつまや〉初のとんかつ業態。同店の看板料理「オイルしゃぶしゃぶ」で大好評の「六白黒豚」を、とんかつでも、という提案だ。メニューはロースとヒレの定食、並と上の4種のみと潔い。

「六白黒豚」は、鹿児島県産黒豚の中でも稀少な銘柄豚で、軟らかく、歯切れよく、脂がさっぱりとしているのが特徴。黒いパン粉は、竹炭を練り込んだ特注品で、細挽きを薄く纏わせることで、からりと仕上げている。肉の特性をしっかり生かし、ありそうでなかったとんかつを生み出したのは、18年前から「六白黒豚」を扱い、総料理長として〈さつまや〉ブランドを育ててきた、鹿児島県出身の川野紀之さん。ビジュアルに負けないインパクトある味作りは見事!

都立大学〈黒豚トンカツ さつまや とんとん〉総料理長の川野紀之さん
現在は「六白黒豚」の特性を知り尽くす川野さん自らが厨房に。
都立大学〈黒豚トンカツ さつまや とんとん〉店内
店内はゆったりとしたローカウンターが中心。高級感あり。

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