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グルマン温故知新:祖師ヶ谷大蔵〈胡同三㐂〉中国料理界のサラブレッド、祖師谷に現る

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「町の中華・正統派の系譜」。勢いづくチャイニーズシーンに新たな動き。3代続く中国料理界のサラブレッド。居抜き物件にオープンし、身の丈に合ったスタイルでのびのびと。リーズナブルでアットホームな店を実現中だ。

Photo: Yoichiro Kikuchi / Text: Mamiko Kume

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胡同三㐂(祖師ヶ谷大蔵)

中国料理界のサラブレッド、祖師谷に現る。

 祖父は江蘇省鎮江出身で日本中国料理協会の初代会長。父はロイヤルパークホテル〈桂花苑〉料理長で現代の名工にも選ばれた重鎮。華麗なる系譜を継ぐ大城昌宏さん。グランドハイアット 東京〈チャイナルーム〉、人気チャイニーズ〈ジャスミン〉グループで腕を磨き、29歳で独立開業。頼もしい若手だ。

メニューに並ぶのは、大城さん家の家庭料理。餃子にカリカリ梅と大葉のしらす炒飯。定番は定番らしく、完璧な餡の配合と焼き加減で。オリジナルはアレンジの妙で未知のおいしさに。

オープンからはや数ヵ月。「そろそろ自分のやりたい料理を」とも。例えば、自家製発酵白菜の野山椒スープは旨味、酸味、辛味のバランスが抜群で、やめられない、とまらない!酢豚なら修業先で学んだ「旨濃い味」に。目のつけどころ、振り幅の大きさも大城さんならでは。ウルトラマンゆかりの地で目指すは、地元に愛されるアットホームな店。末長くご愛顧を。

祖師ヶ谷大蔵〈胡同三㐂〉大城昌宏さん
東京農業大学短期大学部で栄養学を学んだ大城昌宏さん。
祖師ヶ谷大蔵〈胡同三㐂〉店内
ウルトラマン商店街を横道に入った「まるよし横丁」内にオープン。

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