Osteria Lumaca(四谷三丁目)
ハイスペックな石窯を駆使する肉焼きの新鋭。
オーナーシェフの狩野有洋さんは、肉仕事を得意とする。前菜で「必ず食べてほしい」と推すプロシュートは、新潟・苗場の実家で作った自家製のもの。地元が誇るブランド豚「越後もちぶた」を鮮度のいい状態で仕入れ、夏も涼しい環境で10本以上仕込むというからすごい。
そんな狩野さんがメインディッシュの主役に据えるのが、石窯で焼き上げるいわて門崎丑だ。旨味が濃厚な赤身と、コクがありながらさっぱりとした脂が特徴。自慢の石窯はフランス・ラルナージュの白土を焼成した煉瓦により400℃以上の超高温になる代物。厚みのある牛肉の表面を一気に焼き固め、遠赤外線効果によって水分を残しながらジューシーな仕上がりを狙う。
「余分な脂を落として休ませながら焼きます。この石窯ならピッツァも、火入れが難しい鴨もおいしく仕上がる」と、ご満悦。
「肉前」の前菜もパスタもワインが進むアレンジ。オステリアの本領発揮といったところ。