OLD NEPAL TOKYO(豪徳寺)
温故知新なネパール料理店。
和食の料理人だった本田遼さんがネパール料理に魅せられたのは、友人が働いていた地元・神戸のネパール料理店〈ククリ〉を手伝ったのがきっかけ。「一度くらいは行っておこう」と現地を訪れて最初に食べた「ダルバート」に心酔。帰国後は、〈ククリ〉に正式に勤めつつ年に1〜2回彼の地に滞在して、徹底的に食文化を学んだ。
2015年、大阪に〈ダルバート食堂〉を、18年にはスパイス販売も行う店〈スパイス堂〉をオープン。そして今夏、東京・豪徳寺に〈OLD NEPAL TOKYO〉を開いた。「インドやスリランカと比べて、使うスパイスの種類や量が少ないネパール料理は、日本人の味覚にも馴染む優しさが特徴」と本田さん。
「ダルバート」は、季節の食材の食感や香りを重んじて緻密に組み合わせる。一方コース料理では、川魚の料理を日本ならではのアユに置き換えてキュウリのアチャールを添えるなど、新しい解釈も加味。いずれも魅力的だ。