NUPURI（三軒茶屋）
レストラン仕立ての料理とワインをスタンドで
駅の程近くながら落ち着きのある住宅街に、忽然と現れるガラス張りの店。クールな印象の空間には、ウォークインセラーとゆったりとしたスタンディングスペースが見える。
5月にオープンした〈NUPURI〉は、ワインスタンドとワインショップ、そして店の奥にはカウンタースタイルのレストランも擁する。シェフの小淵卓也さんとマネージャーの伊藤香菜さんは、学芸大学にあった〈ワイン食堂レインカラー〉から一緒に働く名コンビ。
「魚介のタルタル」
新鮮な魚介類を使ったタルタルは、人気のメニュー。この日は赤エビ、ホタテとヒラメを使用。小さなキュウリのピクルス「コルニッション」を加えて酸味と食感をプラスしている。トップにはフェンネルの花とシソを飾って。柑橘のニュアンスを持つ白ワインやスパークリングワインと好相性だ。1,600円。
「レバーパテとパンデピス」
しっとりとクリーミーに仕上げた鶏レバーのパテに、アプリコットとドライイチジク入りでシナモン、カルダモンなどのスパイスが香る自家製パンデピスを添えて。「薄めの赤ワインとぜひ」と伊藤さん。1,000円。
「ホタテジェノヴェーゼスパゲッティ」
イタリアンでの修業経験が長い小淵さんだけに、パスタもお手の物だ。日によって内容は替わるが、この日は爽やかなジェノベーゼソースにフレッシュなホタテとズッキーニを加え、仕上げにパルミジャーノを。2,000円。
同じ学芸大学でコーヒーとクラフトビールの店〈WR.〉を営む渡辺直也さんと意気投合し、3人で新たな拠点を作り上げた。優しい味わいとハーブ使いが持ち味の小淵さんの料理に寄り添うワインを、伊藤さんがセレクトする。
ワインの販売は、これまで通販中心だった〈THE WINE SHOP. TOKYO〉が“ショップ・イン・ショップ”として担う。24時まで営業しているからコンビニ感覚で立ち寄れるのも朗報だ。
オープンキッチンで腕を振るう小淵さん。 
セラーに並ぶナチュラルワインはフランス、東欧、南アフリカ産のものが多い。
