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グルマン温故知新:西麻布〈merachi〉日本でしか作れないイタリアンを目指して

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「パスタが◎なカウンターイタリアン」。臨場感抜群のカウンターをメインにしたイタリアンの新店は、パスタがシグネチャーメニュー。お客の目の前で手ちするショートパスタが自慢の一軒。麺好き、粉もの好きはなおさら見逃せない。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Mamiko Kume

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merachi(西麻布)

日本でしか作れないイタリアンを目指して

ミラノ〈リストランテ トクヨシ〉、コペンハーゲン〈ミエルケ&ホーティカル〉、バンコク〈ガガン〉と海外で経験を積み、銀座〈ファロ〉ではスーシェフを務めた杉本功輔さん。こうしたさまざまなジャンルの名店で培ったテクニックを駆使し、「イタリア人が感動するような日本でしか作れないイタリアンを」と熱量は半端ない。

その思いを象徴するのが、パスタ。リグーリア州伝統のショートパスタ「トロフィエ」なら、カウンター席の目の前で粉から生地を練り上げ、打ちたて、ゆでたてにこだわる。インゲンにジェノベーゼソースとセオリーを守りつつ、食感の良いツブ貝で個性を加えるセンスもいい。

ほかにもパスタはいろいろ。例えば、オマールエビの旨さが凝縮したロングパスタは、フレンチのシェフから学んだという技法で特有の臭みを徹底的に取り除くなどの工夫を重ね、イノベーティブな一皿に。伝統とモダンの調和もまた魅力だ。

西麻布〈merachi〉オーナーシェフの杉本功輔さん
34歳で独立。食材探しも意欲的なオーナーシェフ杉本功輔さん。
西麻布〈merachi〉店内
奥には客が入って選べるガラス張りのワインセラーを備える。

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