Eat

Eat

食べる

グルマン温故知新:銀座〈炭火屋 るぷりん〉銀座のど真ん中で静かに意欲を燃やす酒場

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「力が湧く炭火焼き」。気をもむ情勢が続いている中でも奮起して新店がオープン。特徴は「炭火で焼いた肉がうまい」こと。最も原始的であると同時に、良い素材の持ち味をぎゅっと閉じ込められる調理法「焼く」を味わって、心身のエネルギーを補給したい。

Photo: Yoichiro Kikuchi / Text: Haruka Koishihara

連載一覧へ

炭火屋 るぷりん(銀座)

銀座のど真ん中で静かに意欲を燃やす酒場。

国産クラフトビールと独創的なつまみ、天然氷を使ったかき氷で人気の〈麦酒屋 るぷりん〉に、弟分が誕生した。弟らしく、場所は同じビルの1フロア下。こちらは「炭火屋」と銘打ち、焼いた肉や野菜が主役だ。

「日本で生まれた、小規模な生産者が手がけるお酒や食材の魅力を伝えたい」という店主・西塚晃久さんの思いは2012年に「麦酒屋」を開店したときから揺るぎない。だから、肉は北海道で駆除されたエゾジカやクマ、あるいは「湘南みやじ豚」「足利マール牛」など信頼関係を築いた生産者が育てたものを使う。

健やかな素材だからシンプルに炭火で焼いて、添える調味料でアクセントを。酒も、ビールは伊豆「反射炉ビヤ」や鳥取「タルマーリー」などのマイクロブルワリーから。ワインやクラフトジンも、思い入れある造り手を粘り強く口説いた。

さりげない雰囲気の品書きや店構えに、元気になれる酒場を営む、という信念が満ちる。

銀座〈炭火屋 るぷりん〉料理担当の海老沢淳一さん。
炭火を操る料理担当の海老沢淳一さん。
銀座〈炭火屋 るぷりん〉店内
店内には、様々な形のアンティークの椅子が温かく、くつろげる雰囲気を醸し出す。

連載一覧へ