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グルマン温故知新:中目黒〈La gueule de bois〉メインはがっつり肉、酒場使いは深夜2時まで

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「自然派ビストロノミー」。フランス修業経験のあるシェフの料理はレストランレベルで、価格設定はデイリーユース。カフェやワイン酒場から広がりを見せたナチュラルワインシーンで、ビストロノミーが勢力拡大中。使い方は自由、食べて飲んで1万円でお釣りが来る良心の店が東京に。

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

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La gueule de bois(中目黒)

メインはがっつり肉、酒場使いは深夜2時まで。

長く洋食業態で働きながら「ワインが苦手だった」という布山純志さん。が、ニースの修業先でのヴァン・ナチュールとの出会いが転機に。飲み心地のよさと創作的な料理と合わせた提案に魅了された。帰国後、銀座〈レストラン イシダ〉を営むベテラン、石田淳一シェフの下で地固めをし独立。「日本のビストロノミーはレストラン寄り。料理はきっちり、もっと自由にいきたい」と、ポップミュージックをBGMに、中目黒の裏路地に深夜まで明かりを灯す。

旬魚のカルパッチョやベニエなど¥1,000前後の前菜を多く揃え、ワインバー使いもどうぞ、というスタンス。どの皿も酸味使いが巧みで、ワインと好相性だ。メインの推しは滋賀〈木下牧場〉産の近江牛。自身も滋賀県出身、加えて同牧場の木下尭弘さんのような若く熱意ある生産者と一緒に、何かを発信する店にしていきたいから。自由度同様、志も高く。先達に続きシーンを盛り上げる気満々だ。

中目黒〈Lagueuledebois〉布山純志さん
布山さん。料理は仕込みから仕上げまで1人でこなす。
中目黒〈Lagueuledebois〉店内
小さな店だが、カウンター、テーブルに加え、横並びの3名卓も。

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