洋食 Kuchibue（代官山）
日常のごちそう。みんな大好き、洋食礼賛！
「そもそも新参者がやるジャンルじゃない。なぜならすごく手間がかかるから」とは、店主で料理家の坂田阿希子さん。それでも挑戦したのは、洋食一家に育ったルーツが原動力。手作りマヨネーズでジャガイモを和えればスペシャルなポテサラになるように、特別なスパイスやハーブを使わなくても、手間と時間、愛情と工夫で普通の食材がとびきり美味なごちそうに。「盛り付けもどうだ！と気張ってない。そこに惚れ込んでるの」と、腕まくりする坂田さん。
「マカロニグラタン」「母の十八番」というスペシャリテ。「ベシャメルソースとチーズがグツグツと吹きこぼれないとグラタンじゃない！」と坂田さん。浅めのグラタン皿にもこだわった（けれどボリュームは十分）。表面は香ばしく、中はとろりクリーミー。それでいて重くなく、軽やかな味わい。本日のメイン料理A ¥2,300。 
「とうもろこしのポタージュスープ」「行きつけだった洋食屋でスープを飲むと唇がペトペトした」という記憶を頼りに再現。6時間かけて仕込むチキンブイヨンがベース。仕上げに散らしたコリアンダーシードが効いて、後味はさっぱりと爽やか。¥900。 
「コンビネーションサラダ」タマネギのドレッシング。短冊切りのキュウリとセロリ、トマト、爽やかなポテサラ、ゆで卵にはマヨネーズを。味、食感、彩りのバランス良しのごちそう。¥1,500。
牛スネ肉がゴロゴロ入ったビーフシチューに佇まいからして美しいカニクリームコロッケ、コーンスープやコンビネーションサラダだって主役級の存在感。やりたい料理を作りたいように作ったら、清潔感と温かみのある「新しい感じの洋食」に。旨味のインパクトではなく、誠実で丁寧な仕事の積み重ねがおいしさなのだと気づかされる。
若い子もご年配も、おじさんの一人客だってウェルカム！
