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グルマン温故知新:世田谷〈HUTCHERSON〉創作意欲あふれる、駅近の小さなカレー屋さん

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「世田谷線沿線、マイウェイカレーの新顔」。大阪スパイスカレーの人気店での修業を経て独立を果たしたカレー職人の店は、出自の確かさを感じさせつつ、主の個性が存分に発揮されている。場所は、三軒茶屋~下高井戸を結ぶ路面電車・東急世田谷線沿い。

photo : Yoichiro Kikuchi / text: Haruka Koishihara

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世田谷〈HUTCHERSON〉

創作意欲あふれる、駅近の小さなカレー屋さん

店は、世田谷駅前の交差点に面した小さな建物の2階に。アーチ形のファサードをくぐって階段を上ると、ガラスの扉越しに、スパイスの瓶が並ぶカウンターが目に入ってくる。

店主の八田航樹さんは、芸人を経て飲食の世界に飛び込んだ。やがて「カレー屋さんを開く」と思いを定め、2021年に大阪スパイスカレーの人気店〈旧ヤム邸〉へ。都内にある店舗で経験を積んだのち、渋谷〈CHOMPOO〉ではタイ料理も学んだ。

晴れて独立開業したこの店では、週替わりで4〜5種類のカレーを提供。大好きなカツカレーとインドのカレーを自分流に融合させた「カツ・ビンダルー」と「ほうれん草の粗挽きポークキーマ」以外は、頻繁に新作を発表する。

「あいがけ」はせず、1種類ごとに緻密に構成。日本の食材や香辛料、だしなどを無理なく取り入れたカレーは、さりげなく独創的だ。「いろんな文化が共存する東京の街のようなカレーを作りたい」と語る。

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