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グルマン温故知新:東北沢〈ごらく〉名店のたすきを繋いで、新世代の酒場に

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「ご飯と酒と音楽と」。レストランでゲストが享受するものは、まず、味覚と空腹を満たしてくれる料理とお酒。そしてスタッフの的確なサービスや、そこで過ごした記憶をより印象的にしてくれるインテリアに、音楽も極めて重要!心に残る音を愛する人に薦めたい1軒はこちらです。

Photo: Hisashi Okamoto / Text: Haruka Koishihara

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ごらく(東北沢)

名店のたすきを繋いで、新世代の酒場に。

約50年にわたり東北沢で愛されたおでんの名店〈おかめ〉が、大人が落ち着ける酒場に生まれ変わった。1・2階の店舗を引き継いだのは、代々木上原のビストロ〈MAISON CINQUANTECINQ〉、居酒屋〈LANTERNE〉など、多彩な業態の酒場を運営する丸山智博さん。

かつて〈おかめ〉を訪れ、佇まいを知っていた丸山さんは、カウンターや床など歴史が刻み込まれた設えを残した。一方、1階にはDJブースを設置し、サウンドシステムにこだわった。飲食店の音響設備を数多く手がける〈小松音響研究所〉オリジナルの真空管アンプを各階に配置。幅広いジャンルの音で耳を楽しませる。

スタッフは、系列各店から若手が集結。メニューには、主に三陸から届く鮮魚のお造り、ポテトサラダ、カキフライ、おにぎりと酒場らしい品々と、エゾジカのパテ、パスタなどビストロ仕込みの料理が共存する。発酵調味料を自作するなど、この店ならではの工夫も意欲的だ。

東北沢〈ごらく〉シェフの八巻淳司さん
シェフの八巻淳司さん。
東北沢〈ごらく〉店内
DJブースにはターンテーブルがあり、店内には懐かしいラジカセも。時間帯や雰囲気で使い分ける。

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