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グルマン温故知新:蒲田〈Flowers & Spanish Sonrisa〉さりげなく花を土産にできる、スペインバル

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「複合レストラン」。食後の後に、店内に飾られた美しい花をお土産にできるスペインバル。店での楽しい時間を切り取り持ち帰れる。飲食店の新たな業態、複合店に注目。

Photo: Naoki Tani / Text: Taketoshi Oonishi

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Flowers & Spanish Sonrisa(蒲田)

さりげなく花を土産にできる、スペインバル。

もともとは日本料理の世界に身を置き、広尾の隠れ家〈栩翁S〉には立ち上げから参加し、器や茶の湯の世界も学んできた上田光嗣さん。その後、縁あってスペイン料理店で経営を学んだことをきっかけに、料理人人生は大きく舵を切ることに。

「スペイン料理のシェフが務まるか不安でしたが、食材に素直に調理するのは和食と同じ」

スペインで学んでいない自分だからこそ、新たな掛け算が生まれるのではと、スペイン料理の世界に引き込まれていった。

和のだしの概念を落とし込む料理は、彼の地のレシピにさりげなく旨味をプラス。魚介のだしにスルメイカの肝を加え、米の旨味が強いコシヒカリで作るパエリアなど、独創性も光る。

さらに驚くべきは店内の装飾。壁もカウンターも天井も、店内のあちらこちらに生花やドライフラワーが飾られ、その大半を購入できる。ショップインショップで花屋が共存し、季節の花が出迎えてくれるバルなのだ。

蒲田〈Flowers&Spanish Sonrisa〉上田光嗣さん。
ソンリサとはスペイン語で笑顔。終始笑顔の絶えない接客中の上田さん。
蒲田〈Flowers&Spanish Sonrisa〉店内
元は花屋だったスペースを改装し、レストランに。

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