Flowers & Spanish Sonrisa(蒲田)
さりげなく花を土産にできる、スペインバル。
もともとは日本料理の世界に身を置き、広尾の隠れ家〈栩翁S〉には立ち上げから参加し、器や茶の湯の世界も学んできた上田光嗣さん。その後、縁あってスペイン料理店で経営を学んだことをきっかけに、料理人人生は大きく舵を切ることに。
「スペイン料理のシェフが務まるか不安でしたが、食材に素直に調理するのは和食と同じ」
スペインで学んでいない自分だからこそ、新たな掛け算が生まれるのではと、スペイン料理の世界に引き込まれていった。
和のだしの概念を落とし込む料理は、彼の地のレシピにさりげなく旨味をプラス。魚介のだしにスルメイカの肝を加え、米の旨味が強いコシヒカリで作るパエリアなど、独創性も光る。
さらに驚くべきは店内の装飾。壁もカウンターも天井も、店内のあちらこちらに生花やドライフラワーが飾られ、その大半を購入できる。ショップインショップで花屋が共存し、季節の花が出迎えてくれるバルなのだ。