Filemone（乃木坂）
息の合ったコンビによる、爽やかイタリアン
東京きっての人気シチリア料理店〈トラットリア シチリアーナ ドンチッチョ〉の姉妹店〈アンティカ トラットリア シュリシュリ〉出身のコンビが、満を持して独立。名店のDNAを感じさせる確かな料理とこなれたサービスで、早くも評判だ。
シェフの新田大介さんは7年、サービスの森裕太さんは5年、〈シュリシュリ〉で経験を積んだ。修業先はシチリア色を前面に押し出したトラットリアだが、こちらは趣を変え、モダンで軽やかなレストランに。
「トンナレッリ アマトリチャーナ」「ローマ3大パスタ」の一つといわれるほどポピュラーなパスタ、アマトリチャーナ。自家製のパンチェッタとタマネギ、ペコリーノ・ロマーノの味わいをまろやかなトマトソースがまとめる。断面が四角いロングパスタ「トンナレッリ」はソースがよく絡む。1,600円（すべて価格は2名分、写真は1名分）。 
「太刀魚のフリット」3枚におろした長崎産の太刀魚の身を再び重ねてフリットに。軽やかな衣の中身はふんわり。〈シュリシュリ〉のシェフ直伝、ゆで卵入りのサルサベルデとタマネギのアグロドルチェを添えている。1,800円。 
「吊るし熟成 短角牛のタリアータ」炭で焼いた肉を薄く切り、パルミジャーノ・レッジャーノと黒コショウ、オリーブオイルを。付け合わせは、1年冷蔵熟成させて甘味が増したジャガイモを焼いてから揚げたフライドポテトと、山梨産のクレソン。4,200円。
味のある字で綴られた手書きのメニューに並ぶ料理は、必ずしも南イタリア由来にあらず。2人の出身地である山梨と長崎などからの山の幸、海の幸を自由に使う。
パスタ生地には、弾力がしっかりした山梨・忍野八海（おしのはっかい）の鶏卵を使用。これを軟質小麦と合わせることで、歯切れの良い麺に仕上げる。トンナレッリのほかタリアテッレやタリオリーニ、ニョッキなど種類も豊富で、目移りすること必至だ。
