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グルマン温故知新:立石〈ブンカ堂〉定番から変わり種まで「豚旨し」な下町酒場

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回は一つの料理や食材への並々ならぬ愛情で、マニアックな専門店を作り上げてしまったお店。愛の強さ=味わいに比例する!遊び心溢れるメニューを堪能せよ。

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

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ブンカ堂(立石)

定番から変わり種まで「豚旨し」な下町酒場。

ショウガ焼きに豚タン塩煮込み、タイ風発酵ソーセージといった、そそるつまみたち。「いわれてみれば、豚ばっかですね」と店主の西村浩志さん。揃えたつもりはなくとも、バラ肉のショウガ焼きは、冷えたビールとの相性はもちろん、純米燗酒で脂身の甘さを味わうのもいい。塩煮込みの優しい味は、ナチュラルワインの旨味とぴたり。丁寧な味作りも相まって、店が推す酒との相性は、文句ナシ。

西村さんは、立石生まれの立石育ち。今や町を代表する名酒場〈二毛作〉を立ち上げ、同店移転後は跡をおでんの店〈丸忠蒲鉾店〉としてもり立てた。満を持しての独立、店名は祖父と父が営んでいた玩具店の屋号を引き継いだ。前店の常連から子供時代に玩具店の客だった年配客まで続々と集い、新店らしからぬ貫禄である。ちなみに豚バラ肉で作るおつまみカレールー「カルー」も名物。「ご飯が欲しい」という客に「買ってきて」なんてやりとりも味だ。

立石〈ブンカ堂〉店主の西村浩志さん
西村さん。若い世代を町に呼び、“酒都”立石をアップデートさせてきた立役者。
立石〈ブンカ堂〉店内
客同士の会話が弾む対面型のカウンターに。

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