brutto(代々木八幡)
とことんお客本位の地域密着型イタリアン。
東京・半蔵門〈エリオ・ロカンダ〉を皮切りに、イタリアはエミリア・ロマーニャ、ピエモンテ、シチリアの星付き店で腕を磨いた豊島昇剛さん。細長い店内にステージのように広がる広くフラットなカウンターの一等地に設置したのは、焼く、煮るが同時にできる鉄板。接客好きの豊島さんにはうってつけだ。
アラカルトメニューは肉、魚、野菜をバランスよく。入荷次第で料理内容を毎日替えるフレキシブルさ。鮮魚のカルパッチョに和のジュンサイを合わせる一方、ピエモンテの郷土料理アニョロッティは「完成されている」と、どストレートに楽しませる。夏鹿の火入れも的確で、付け合わせのカポナータも抜かりなし。かしこまらず、食べたいものを食べたいように。「好みは人それぞれ」とアレンジも厭わない、お客本位の料理人魂たるや。
駅近で一人客も立ち寄れる気安さ。スタッフのチームワークは抜群で、パンはいつも焼きたてだ。通うほど好きになるはず。