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グルマン温故知新:新御茶ノ水〈701〉ゆったり落ち着いた大人の雰囲気と料理

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「日本人だからこそ、のイタリアン」。気取らず気楽で明るくって、食べてるうちに元気になる。日本の食材を上手に取り入れて、日本人の口に合う仕立てに。出身地のだしを使ったり、器を使ったり、どこかにシェフのアイデンティティが入っている。日本とイタリアのいいとこどりのイタリアンをコースで。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Michiko Watanabe

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701(新御茶ノ水)

ゆったり落ち着いた大人の雰囲気と料理

映画『すずめの戸締まり』の聖地巡礼で賑わう聖橋(ひじりばし)。その隣のお茶の水橋を渡って、外堀通りを秋葉原に向かってトコトコ下っていくと、ポッと真っ赤なキャノピーが現れる。白い文字で「nanamaruichi」と書かれている店が〈701〉だ。

なんで701かというと、オーナーシェフが直井(7=な、0=お、1=い)さんだからだそう。直井一寛シェフは〈キャンティ〉で10年研鑚を積んだあと、さらに〈アクアパッツァ〉で5年、国内でキャリアを重ねたベテラン。

料理は昼も夜もコースのみ。どの一品も丁寧な下ごしらえと、心配りの行き届いた調理で、安心の味わい。最後の最後まで、満足させてもらえる。厨房だけでなくサービスも、直井シェフと竹屋剛シェフの2人がこなすのもいい感じである。

店内奥の窓からは、御茶ノ水駅が見渡せて、丸ノ内線や中央線の電車の往来がよく見える。食いしん坊だけじゃなくて、鉄道好きも喜びそうだ。

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