Wear

Wear

着る

店主のセンスが光るおとなの古着店 Vol.3〈FILTER〉〈LEAD〉etc.

いま古着が大ブームだといわれるほど、全国のたくさんの街に、実に魅力的な古着店が増えています。世界が羨む古着大国ニッポンで、今行くべきお店をピックアップ!Vol.2はこちら

photo: Simpei Hanawa, Shigeki Orita, Toshimitsu Sakamoto, Fumiko Kawazoe / text: Shohei Kuroda, Yuki Shinohara, Kumiko Nakata, Minori Okajima

FILTER(神戸/兵庫)

神戸〈FILTER〉店内
整然と商品が並ぶ様子はセレクトショップのよう。

デニム中心の極上ヴィンテージが充実

2022年10月のオープンながら、全国の古着フリークが熱視線を送る新鋭。オーナーの嶋田哲也さんが店のウリと豪語するのはデニムだ。

パンツはリネンパッチが施された、稀少な30年代の〈リーバイス®〉201まで揃え、ジャケットは40〜50年代のカバーオールがメインに。しかも、ショップに並べられているのはほんの一部というから驚き。嶋田さんのデニム談議に耳を傾け、上質なヴィンテージを眺めるだけで古着熱がこみ上げる。

神戸〈FILTER〉店内
どれもグッドコンディション。

LEAD(広島/広島)

広島〈LEAD〉店内
必ず何かに出会えるように常に商品を補充してお客を招く。

広島でヴィンテージを買うならここ一択!

オーナーの高雄大善さんが「ちゃんと良い」と感じたヴィンテージ、レギュラー、デザイナーズを厳選。主力の〈グッドイナフ〉をはじめ、80年代〜の〈セントジェームス〉、60〜90年代の〈コンバース〉オールスターなど今を時めく注目アイテムをラインナップ。

原宿〈ベルベルジン〉出身とあってヴィンテージのセレクト眼はピカイチ!〈リーバイス®〉506XXや507XXも極上コンディション&サイズを豊富にストックする。

広島〈LEAD〉店内
USA製〈コンバース〉は常時数百足をストック。

MeMe’s Park(佐世保/長崎)

長崎〈MeMe’s Park〉店内
時代とジャンルが入り乱れる、心地よいカオス。

時を重ねた一点物も手軽なロックTも

佐世保のセーラータウンの一角、頭上をツタが覆う入口から店内を覗いた時点で異空間が広がる〈ミミズパーク〉。

古着業界に30年以上身を置き、10年前に東京から佐世保に店を移した店主の世界観全開の店内は、階段を上がった2階がよりディープ。アンティークドレスから近年のアイテムまで店主の「好き」が凝縮。「デッドストックのまっさらなものよりも、カルチャーを感じる趣があるものに惹かれます」

長崎〈MeMe’s Park〉店内
ヴィンテージの缶バッジ。

Panorama Store(名古屋/愛知)

4つのヴィンテージショップが1つの空間で化学反応を起こす

名古屋の古着タウン大須に、新しい風を吹かせている〈パノラマ ストア〉。この店は何といっても発想がユニーク!それは、1つの店の中に4つのヴィンテージショップが入っていること。店主の大橋知哉さんが個人的に知り合った海外オーナーを迎えている。

「今のラインナップは、ショーン・ウェザースプーンとアレックスによる〈ラウンドトゥーヴィンテージ〉と、素朴な愛らしさがある〈プリーズアンドサンキューストア〉と〈モスフード〉。そして、僕が買い付ける〈ジオラマ〉。個性が違う古着が一堂に集まった、ほかにない新しい空間が作りたかったんです」。

LAと日本をつなぐ不思議な縁が重なり、1つの店となった。大橋さんから各オーナーにお願いしているのは日本の季節感のみ。ほかはすべておのおののセンスに委ねているのだとか。「LAのマーケットに足を運んでいるような感覚で、買い物を楽しんでほしい」

名古屋〈Panorama Store〉店内
音楽カルチャーを感じる〈ラウンドトゥーヴィンテージ〉の一角。

※紹介した古着の多くは一点物で、品切れの場合があります。価格等の情報は取材時のもので、変更になる場合があります。