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店主のセンスが光るおとなの古着店 Vol.2〈urchin〉〈MONK〉etc.

いま古着が大ブームだといわれるほど、全国のたくさんの街に、実に魅力的な古着店が増えています。世界が羨む古着大国ニッポンで、今行くべきお店をピックアップ!Vol.1はこちら

photo: Kazufumi Shimoyashiki, Natsumi Kakuto, Jun Nakagawa / text: Tamaki Itakura, Shuhei Sato

HIGH POSITION(札幌/北海道)

札幌の古着好きたちが頼る上質かつハイセンスな古着店

ヴィンテージを中心に、ファッション的なアプローチで幅広く品揃え。時代にとらわれない普遍的なアイテムに、昨今のトレンドや独自の感性を加えて提案するハイセンスなショップだ。商品はクオリティを重視し、一点ずつ丁寧に選び出す。

特にTシャツのセレクトが秀逸で“古着を気軽に楽しめるアイコン”として、90年代のアルフレッド・ヒッチコックに70年代のジャクソン・ブラウンなどなど。映画や音楽、アート系が豊富なので、夏の主役を張れる一着が見つかるはず。リペア担当による、お直しやリメイクの腕前が確かなのも嬉しい。

札幌〈HIGH POSITION〉店内
90年代の〈リーバイス®〉501を揃えるデニムコーナー。

urchin(金町/東京)

オーナーのセンスが色濃く映し出される激レア古着

「特にこだわりはないが好きなものだけを集めた」と話す店主が営む葛飾区東金町の〈アーチン〉。界隈には古着店がないことを理由に、この街を選んだという。

店内は昔ながらの古着店のように物量はモリモリ状態。デニムをはじめとする超ヴィンテージといわれる古着から、レギュラー古着まで幅広いセレクトだが、ほかではなかなかお目にかかれない、かなり気の利いたアイテムを揃えている。「古着を好きになった10代の頃と変わらず、好きなテイストの古着だけを置いているので、比較的変わり種は多いと思います」

東京〈urchin〉店内
迷彩柄を筆頭に、パンツは定番のデニム以外も豊富。

MONK(下北沢/東京)

洋服の奥行きを感じられるエレガントな審美眼が魅力

昨今のヴィンテージブームで最も盛り上がっている古着タウン・下北沢。〈モンク〉はそんな喧騒を感じさせないビルの地下1階にある、2018年オープンの人気店である。年代や国に関係なく、オーナーの阿部渉さんが“古着&服好きから見て、面白いもの”というシンプルかつ、そのセンスが映える視点でセレクト。

スペシャルな〈ラングラー〉のプロトタイプもあれば、東海岸的なトラッド、フランス軍の式典用の制服までバラエティに富んだ内容だ。またスタッフ皆が、フレンドリーな雰囲気で丁寧な接客をしていたのも好印象で、ファンが多いのも頷ける。

ACE GENERAL STORE(藤沢/神奈川)

片瀬江ノ島のど真ん中でディープな70sを体感!

江ノ島駅からビーチへ向かう商店街を1本裏手に入ると、突如現れるアメリカンハウス。この場所はオーナーの伊藤陽大さんが祖父から受け継いだ建物で、NYでヴィンテージウェアに携わったのち、24歳の若さで古着店としてオープン。

その気になる中身は、70年代の西海岸を象徴するフラワームーブメントを色濃く感じさせるセレクト。これをリアルタイムで過ごした50〜60代ではなく、30代前半の若き感性で表現しているのが面白い。店内には音楽スタジオも備え、カルチャーのにおいを強く感じることができるのだ。

※紹介した古着の多くは一点物で、品切れの場合があります。価格等の情報は取材時のもので、変更になる場合があります。