歌も、ギターも始まりはいつもジャズだった
父が教えてくれたジャンゴ・ラインハルトの映像に憧れて、小学生の頃はジャズギタリストになることを夢見ていました。その後、高校生になってボーカルスクールに通い始めると、先生から「あなたはノラ・ジョーンズをカバーした方がいい」と言われたんです。それで練習のために彼女の歌を聴いてみると、まるで映画の中にいるみたいに風景が色づくような感じがしたんですよね。
ジャズに抱いていたお堅いイメージを変えてくれて、もっと知りたいと思うきっかけにもなりました。私は幅広いジャンルから影響を受けていますが、こうして振り返ってみるとギターも歌も始まりにはジャズがあったんだなって実感します。
最近はジャズを出自に持つアーティストの方々と一緒に曲を作ることもあり、そのたびに自分の原点と向き合っています。自分がノラ・ジョーンズから音楽の世界を広げたように、私の楽曲を通じてジャズに興味を持つ人がいたら嬉しいですね。