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「温もる、洋食。」編集後記:洋食に150年の歴史あり

2023年2月1日発売 No.978「温もる、洋食。」を担当した編集者がしたためる編集後記。

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洋食に150年の歴史あり

先日、NHKのドキュメンタリー番組『映像の世紀バタフライエフェクト』の1月16日放送回「危機の中の勇気」(現在もNHKオンデマンドで視聴可能)を観ていたら、関東大震災後の東京で、人々に食事を提供すべくいち早く復活した当時の屋台の映像が流れていました。よく見ると、その一つには「ライスカレー」の文字。震災後の市民たちを励ましたのも、洋食だったのです。胸が熱くなりました。

本特集の「ニッポン洋食クロニクル」では、江戸時代の開国から現代にいたるまでその150年の歴史をたどり、「洋食はじめて物語」ではオムライスやナポリタンなど定番料理の誕生秘話を紹介しています。そもそも洋食と西洋料理の違いは?いつ頃から庶民にも広まったの?ナポリタンはいつどこで生まれた?など、洋食にまつわる気になる疑問が解決するはずです。

また「みんなの洋食」という企画では、戦前に大衆向け簡易洋食店として誕生した〈須田町食堂〉にルーツを持つ〈浅草聚楽〉のほか、古くから人々の日常のそばにあった洋食店を取材しました。いずれも今も多くのお客さんで賑わう現役の大衆洋食店で、それぞれのお店の物語を知った上で食べれば一層味わい深くなるはず。

脈々と続く日本の外食史の中で育まれた豊かな食文化、それが洋食なのです。

〈浅草聚楽〉の「大人のお子様ランチ」
〈浅草聚楽〉の大人気メニュー「大人のお子様ランチ」。

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