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「居住空間学2025」編集後記:椅子が好きなら何脚あってもいい

2025年6月2日発売 No.1032「居住空間学2025」を担当した編集者がしたためる編集後記。

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椅子が好きなら何脚あってもいい

今年もこだわりたっぷりの、居心地のいいお部屋をたくさん掲載させていただいています。ぱらぱらとめくって気になった写真を眺めているだけでももちろん楽しめると思いますが、読み込んでみるとそれぞれのお部屋のストーリーにはっとすること間違いなしです。ぜひ隅々まで楽しみ尽くしてください。

そんな、取材をさせていただいた皆さんのお部屋ストーリーを聞くうちに、理想の部屋づくりのためのヒントがつかめた気がしました。

今回取材させていただいたお部屋の中には、椅子が好きだから家のあちこちに椅子があったり、家中にレコードの音を響かせるためにドアをなくしたり、自身の理想を具現化するためにコールテン鋼で家を作ったり、そんな一風変わったお部屋がありました。自分の好きなこと、大事にしたいことに正直になることで、こだわりのお部屋が実現されていました。

部屋づくりにおいて大事なのは「普通はこうだから」ということにとらわれないで、自分の大事にしたいことをしっかり見極めて突き詰めることなのかなと思いました。そこに他人がどう感じるかは関係ありません。住んでいる人の好きや夢が詰められたお部屋はどれも眩しいほどに魅力的でした。

好きなもの、好きな色、こだわりたいこと……。これらをはっきりさせるために居住空間学特集がきっと役立ちます。ぜひお手に取ってみてください。

今年のテーマは「風通しのいい部屋。」。「風通しがいい場所ってどんなところだろう?」と考えて浮かんできたのが赤羽の飲み屋街。写真はいつかの昼飲みで、風を感じながら食べたうなぎの肝。酔い覚ましに荒川土手まで歩くのが恒例です。

No.1032「居住空間学2025」ポップアップバナー

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