Live

Charaが好きな花。庭に咲くクリスマスローズ

一人で眺める愛おしさも、誰かと美しさを分かち合う楽しさも。好きな花があるって幸せだ。好きな花にまつわる、物語。

Photo: Takako Noel / Text: Masae Wako

母と見た花、息子と眺める花。

「お花は、愛らしいものなんです」

あのハスキーボイスで、真っすぐな眼差しで、さらっと言う一言がたまらない。Charaさんがリビングに飾っているのは、自宅の庭で育てたクリスマスローズや紫色のローズマリー、そして薄い黄色のブロッコリー。食べる部分を収穫した後、小さな花が咲いたのを摘んできた。

「お花は、人の愛情と手間にちゃんと応えてくれるところが愛らしい。母もよくそんなことを言ってたな。私が小さい時は、2人で歩きながら道端の花の名前を教えてくれて、ウチには今も、当時の植物図鑑があるんです。この前は本の間から押し花が現れて、うわーって胸が高鳴った」

普段から、キッチンに階段にトイレに……と家中に花を飾り、毎日すべての水を替えている。

「そういう時間が心の運動にもなってるんです。一緒に住んでいる息子(ミュージシャンのHIMIさん)は、“母ちゃんまた花と遊んでるよ”って見てますけど。それでも、彼が花束とかをいただいた時は、ぶっきらぼうながら彼なりに飾ってる。悪くないんじゃない?って思います」

そんなCharaさんが最近気に入っているのは、スマホで撮った花の名前や花言葉がすぐわかるアプリ。

「今朝、散歩中に見つけて調べたのはナニワイバラ。花言葉は愛と清純と癒やしでした。そんな人がいたら素敵ですよね。私?私は多年草かな。花言葉はわからないけど、まあまあタフに音楽を続けて30年。自分らしく咲いていれば音楽の神様には嫌われないだろうと思ってます」

チャラ 花
試験管を繋げたような花器に、庭で育てた草花を一輪ずつ。自宅には植物があふれるサンルーム風の中庭も。「家にお花がいっぱいあると、遊びに来た人が“私もこの家の花の一つ”と感じてくれるんじゃないかと思って」