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珍奇鉱物図鑑「フローライト」4種を紹介。豊富なカラーバリエーションでコレクターも多し

透明感のある宝石質で美しい鉱物が、自然界に存在するありのままの姿。本来の結晶の様子や、他の鉱物と共生することで織り成すその景色は、まさに自然が生み出す芸術だ。その中でも特にハイクオリティな標本“ファインミネラル”たちを集めてみた。

photo: Tetsuya Ito / text: Shogo Kawabata / special thanks: PEANUTS MINERALS, USK MINERALS, private collectors

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Fluorite(フローライト)とは?

フッ素カルシウムからなるハロゲン化鉱物で、紫外線ライトを当てることで蛍光を発するものがある。グリーンからピンク、パープルにブルー、イエローまで、ない色がないと言われるほどのカラーバリエーションが特徴で、日本はもちろん、海外での人気もトップクラスだ。

フローライト/ドロマイト
Fluorite with Dolomite

珍奇鉱物 フローライト/ドロマイト
実はニューヨークはフローライトを筆頭に、素晴らしい鉱物を産出するエリア。赤紫がかったガラスのような透明感の結晶を覗くと、中はまるで宇宙のよう。採掘者本人によるラベルもついた標本。32×28×25mm。

フローライト/カルサイト
Fluorite with Calcite

フローライト/カルサイト_Fluorite with Calcite
ガラス光沢を持つブルーのフローライトに、星のようなカルサイトが共生している標本。アメリカ・イリノイ州で産出していたブルーは特に人気が高い。現在は閉山しており、稀少となっている。43×58×32mm。

フローライト/バライト
Fluorite on Barite

フローライト/バライト_Fluorite on Barite
美しいパープル系の蛍石を多産することで知られるスペインのフローライト。雲のような母岩のバライトの上に、天空の城のように聳える結晶のバランスが美しい。65×38×33mm。

フローライト/クォーツ
Fluorite with Quartz

フローライト/クォーツ_Fluorite with Quartz
結晶内部に浮かび上がる美しいグリーンが特徴的。エイリアンの目のように見えることから2008年に見つかったナミビアの鉱山内の晶洞は“Alien Eye Pocket”と名づけられ、産出する標本が人気に。50×114×43mm。

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