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深海生物を見たいなら。通いたい水族館2選

全国には充実した水族館がたくさんある。深海生物の分野をリードするような個性が際立つ展示を持った施設をご紹介。

text: Asuka Ochi

深海生物に会える水族館

竹島水族館

科学的知識でなく、好奇心を深海への入口に

1956年から「竹水(たけすい)」の愛称で地元の人に親しまれてきたアットホームな水族館。生き物の世界に興味を持ってもらうためのきっかけ作りを大切にする館の名物は、飼育員による楽しくてつい読んでしまう解説パネルだ。

愛知〈竹島水族館市〉館内

最大150種類を超えることもあるという充実の深海展示には、稀少種に加え未知の生物までもが含まれ、そのすべてに愛情たっぷりの手書きプレートが添えられる。また、ここには深海生物にタッチできるプールもあり、オオグソクムシ、タカアシガニ、ナヌカザメなどの感触を確かめるレアな体験も。

2024年4月からは深海生物の展示がさらに増強されたほか、全世代の知的好奇心をくすぐる解説パネルもこれまで以上に増量!

通いたい水族館。深海生物編

サンシャイン水族館

地上約40mのビルで見る、海の底の不思議世界

都会の屋上という立地ながら、約550種23,000点もの生き物を展示。高層ビルを望むペンギンの水槽などのダイナミックな展示も見逃せないが、海から離れたエリアで飼育が難しい深海生物が見られるのも貴重。深海の調査にも力を入れており、数年前から水中ドローンによる海底調査や生物採取にも取り組む。

東京〈サンシャイン水族館〉館内
photo:Hikari Koki

その成果もあって、ここ数年で日本初のゾウギンザメの孵化、78日間というメンダコの最長飼育記録も達成。常設展示のほかに冬季限定の深海イベントも人気で、2024年にはヨコヅナイワシのプラスティネーション標本を世界初公開。生体展示では体の硬さやレア度を添えたユニークな見せ方で遠い世界と捉えられがちな深海を身近に感じさせてくれる。

カニ